「歩くまち京都」学習

基にしたモデル的なプログラムFood! 〜食を通して世界とのつながりを考える〜
作成団体公益財団法人岡山県環境保全事業団
実証協力校等京都市立梅津北小学校、京都市立桃山小学校、京都教育大学附属京都小中学校
SDGsの要素
ESDの要素
能力/態度

● プログラムの概要

クルマは実に便利で快適な乗り物で、我々の社会の豊かさの象徴でもあるが、増えすぎることによる弊害も大きい。何よりCO2の大量放出は地球温暖化の元凶の一つと言われている。しかし、だからといってすべてのクルマをやめればよいというわけではない。消防車やパトカーは必要だろうし、お年寄りや足の不自由な人にとっては移動の手段として必需品である。要は過度にクルマに 頼りすぎることなく「賢く」つきあうことが必要なのである。本学習は、一見、個人的利益と社会的利益のトレードオフの関係に見えるクルマ社会を我がこととして見直すことを通して、タテマエではなくホンネで、自分と環境とクルマ社会の関係を考えようとするものである。

● プログラムの目標

本プログラムは小学校の全学年を通したプログラムで、次の目標を持っている。

①低学年…日ごろ馴染みのない公共交通機関としての市バスに親しみを持つとともに、市バスにはより多くの人に利用してもらえるように、様々な工夫がされていることを知る。

②中学年…自分自身とクルマとの関係を、環境、安全、健康等、多様な視点から振り返ることを通して、クルマに頼りすぎることなくクルマと「賢く」つきあうにはどのようにすればよいかを考える。

③高学年…自分自身のみならず、「社会」全体とクルマとの関係を考えることを通して、未来の京都のあるべきまちづくりや交通環境について、自分なりの見通しを持つことができる。

● 参加者の声(先生の感想より)

【低学年】

  • 子どもたちが日ごろあまり目にすることのない写真や、クイズ形式で授業を行ったので、児童は知的好奇心を刺激され、大変意欲的に学習に取り組んでいた。

【中学年】

  • 児童はクルマが二酸化炭素を排出していることなど、環境に良くない事実についてはよく知っていた。

【高学年】

  • 渋滞する嵐山の写真に子どもたちは大きく反応していた。自分たちのよく知っている場所であったため、問題意識を強く持つことができたようである。

● プログラムの流れ

低学年市バスとともだちになろう
〇バスに乗った経験を発表する
〇どこのバス停から乗ったか思い出す
〇市バスに乗ってどこまで行けるか考える
〇値段を予想する
〇市バスの車内クイズ
中学年クルマと生活の関係を見直そう
〇クルマを使う生活について考える
〇クルマを使う生活、使わない生活について考える
〇かしこいクルマの使い方を話し合う
〇「歩くまち・京都憲章」で何が言いたいかを考える
〇学習のふりかえり
高学年秋の嵐山は大渋滞
〇「ようこそ、嵐山へ」のパンフレットをつくって、あらためて感じた自分たちのまちへの思いを話し合う
〇嵐山を観光するなら、どんな乗り物で来ることをおススメするか話し合う
〇パーク&ライドや「歩くまち京都」について知り、「歩くまち嵐山」につなげる
〇交通について、分かったこと感じたこと、観光客に伝えたいことを書く