見つめよう わたしたちの自然

〜ギフチョウから考える薦原の自然と未来〜

基にしたモデル的なプログラム「生き物たちとの持続可能な社会を考えよう」(自然調和型社会学習プログラム)
作成団体名愛知県岡崎市立新香山中学校
実証協力校等名張市立薦原(こもはら)小学校
SDGsの要素
ESDの要素
能力/態度

● プログラムの概要

豊かな自然環境の中で生活している児童には、 当たり前にある自然の素晴らしさを実感することがほとんどありません。その価値や大切さに気づくため、ギフチョウをテーマに授業を行います。春には生息地(市が指定した保護区)で観察などを行い、ギフチョウの生態や、なぜ薦原地域に生息するのかを学びます。違う視点で地域を見ることで、豊かな自然が人によって守られ、自然と人とのバランスよい共存が自然環境を作っていることに気づかせます。ギフチョウの保護区には工場等が隣接しており、「開発」に脅かされています。ギフチョウか人間か、児童に問いかけ、自然と人間が共存するために何ができるのかを考えます。 地域に愛着と誇りを持ち、行動する力を育む授業です。

● プログラムの目標

ギフチョウを通して、自分たちの住んでいる地域を見つめ直し、ギフチョウが生息できる地域の自然環境の希少さに気づき、愛着と誇りを育みます。自然環境を脅かす開発、ギフチョウと人間、開発と自然環境が調和する地域づくりのために、自分たちに何ができるのかを考えます。学んだことをまとめ、理由を明確にしながらお互いの考えを出し合い、発信します。地域の状況や課題を「自分のこと」として捉え、地域の人との出会いや自然観察会を通して、地域の未来をどうしていきたいかを考え、行動する力を育みます。

● 参加者の声

  • 一匹一匹にちゃんと命がある。
  • 人間の命が大切なのと同じように、ギフチョウも命があるから大切だと思います。
  • いろいろ自然を守る、手伝いや、自分にできる事をしてみたい。自分のためにも生き物のためにもなるから。
  • 人間も生きていかないといけない。

● プログラムの流れ

1〜3時間目ギフチョウを見に行こう
4〜9時間目ギフチョウについて、さらに調べよう
10〜11時間目ギフチョウの卵を観察しよう
12〜13時間目調べたことを発表しよう
14〜15時間目全校のみんなに発信する方法を考えよう
16〜19時間目薦原の自然を調べよう(夏)
20〜23時間目調べたことをまとめよう
24時間目絶滅危惧種の観察をしよう
25〜28時間目薦原の自然を調べよう(秋)
29〜36時間目全校児童、地域に発信しよう
37〜40時間目地域の自然を守るためにできることを考えよう
ギフチョウの観察や、薦原地域の探検から、わかったことをまとめる。
【映像1】ギフチョウの特徴について
【映像2】ギフチョウの現状、絶滅の危惧について
【映像3】ギフチョウの食べ物
【映像4】ギフチョウがいる僕らの町
わたしたちの地域を守っていくために、自分たちにできることを考えよう。
【映像5】「伊賀ふるさとギフチョウネッ トワーク」の活動
グループで話し合う。
地域の自然の素晴らしさを再確認する。
伊賀ふるさとギフチョウネットワークからメッセージを得る。